医療・検査の抜本強化、くらしと営業を守り抜くために――感染抑止と経済・社会活動の再開を一体にすすめるための提言 その② 2020年6月4日日本共産党

2、新しい自粛要請と一体の補償を――急いで必要な支援を現場に届ける


 “自粛と一体の補償を”という、大きな国民の声が政治を動かし、一律10万円給付、雇用調整助成金の上限額引き上げ、家賃支援などで、一連の前進がかちとられましたが、なお改善すべき問題点が残されています。最大の問題は、支援が現場に届くのが決定的に遅く、失業や倒産・廃業が増え続けていることです。

 政府の「新しい生活様式」のよびかけとは「新しい自粛要請」にほかなりません。大きなダメージを受けている中小企業、個人事業主、フリーランスで働く人たちに、新しい自粛要請による“経営難”が加わります。緊急事態宣言の解除や休業要請の「解除・緩和」を理由に、必要な支援を1回限りにしたり、打ち切ることは許されません。



1)雇用調整助成金、持続化給付金、家賃支援など、必要な支援を迅速かつ確実に届ける

 緊急事態宣言による「休業・自粛要請」に応えた事業者への助成や給付が、2カ月に及ぶ緊急事態宣言が解除された段階になっても、多くの人に届いていません。

 雇用調整助成金の相談件数は50万件ですが、助成金が支給されたのは5万件です。休業者は600万人に上りますが、助成金が支給されたのは、数十万人程度にすぎないと推定されます。このままでは大量の失業者が生まれてしまいます。すでに非正規雇用は100万人近く減少しており、「6月危機」と言われるなど大規模な解雇・雇い止めや、中小・小規模事業者の倒産・廃業が広がろうとしています。雇用を守る支援が迅速に支給されるかどうかが、問われています。

 持続化給付金は、150万件の申請に対して支給は100万件です。しかし、支給まで3週間以上かかった例や「書類不備」を理由に保留になっているものが多数あります。しかも、支給事業が電通やパソナが設立した「幽霊団体」に委託されるという重大な疑惑も持ち上がっています。

 「固定費の補償を」という声に押されて家賃補助制度がつくられましたが、対象は5月以降、「1カ月で5割売り上げ減」か「連続した3カ月で売り上げ3割減」です。3月以来のコロナ危機で苦しんできた多くの事業者を切り捨てる不十分なものです。しかも支給開始は早くても7~8月とされています。


 ――雇用調整助成金は、大量失業の危機を防止するために、申請手続きを思い切って簡素なものとし、「事前審査」から「事後チェック」に切り替える緊急の抜本的措置をとります。「コロナ特例」(上限を月額33万円、中小企業への助成を10分の10にするなど)は、危機が収束するまで継続します。


 ――労働者が休業補償を国に直接請求できる制度は、緊急措置として、速やかに支給できるようにします。雇用保険未加入の登録型派遣やフリーランスで働く人たちに休業補償が確実に行われるようにします。


 ――持続化給付金の支給遅れをただちに改善します。申請を簡易にし、窓口での相談体制を強化します。1回限りにせず、新しい自粛要請と一体で持続化給付金を持続化します。「雑所得」などを理由にフリーランスを除外した支給要件はようやく改善されましたが遅れに遅れており速やかな支給が必要です。


 ――家賃補助は、「5月以降」ではなく、「3月以降1カ月でも売り上げが3割減少」した事業者を対象にします。


 ――農林漁業者への持続化給付金や経営安定交付金の拡充など、事業継続を支援します。


 ――文化、芸能、スポーツ、イベントへの補償を行います。政府は500億円規模の支援をやっと決めましたが、自粛要請による3300億円の損失からみれば不十分です。関係者の要望に応え、国が数千億円規模の拠出をして文化芸術復興基金を創設します。



(2)子どもと教育、学生など、必要な支援が届かない分野をなくす

 第2次補正予算案でも、支援対象から外されたり、対象が狭いなど、必要な支援が届かない分野がすくなくありません。


①子どもと教育の支援――10万人の教員加配など、教職員・スタッフの配置に1兆円規模の予算を確保する

 長期の休校による、学習の遅れと格差の拡大、心身のストレスは大きな問題です。手厚く柔軟な教育と感染症対策をすすめるうえで、教職員を思い切って増やして、20人程度の授業ができるようにします。

 政府が第2次補正予算案にもりこんだ教員加配は、わずか3100人、全国の小中学校10校で1人しか増えません。いま求められている規模にてらしてあまりに少なすぎます。小中高校に教員の10万人の増員と、養護教員をはじめ教職員・学習指導員などの十数万人の増員をはかります。そのために1兆円規模の予算を確保します。


②学生の1割にしか届かない支援を改め、学費半減など経済的支援を抜本的に強化する

 「5人に1人の学生が退学を検討」という調査もあるように、コロナ危機による学生生活の危機は深刻です。ところが、政府の「学生支援給付金」の対象はわずか43万人です。学生が要求している学費半減など、まともな経済的支援を行います。留学生だけの「成績優秀」という条件をなくします。


③保育・学童をはじめ子どもに関わる施設への職員加配と処遇改善などをすすめる

 保育・学童保育、放課後デイ、幼稚園、児童養護施設、乳児院など、子どもに関わる施設は「3密」を避けることが困難です。感染対策をすすめながら、子どもたちの心身のケアと成長を支えるためには職員の加配が必要です。緊急事態宣言中も、政府の要請で、開所を続け、社会生活基盤を支える役割を果たしてきた保育・学童保育の職員に、ふさわしい処遇の改善を国と自治体の責任で行います。中止・延期となっていた乳幼児健診の遅れを早急に取り戻す手だてをとります。


④生活困窮者への緊急支援を強化する

 ひとり親家庭への支援、雇用保険未加入などで失業給付などから除外されている人への支援と給付金、ネットカフェ難民などへの住まいの確保、外国人労働者への支援など、生活困窮者を緊急に支援ができるように、国と自治体の連携を強め、地方創生臨時交付金を生活困窮者支援に活用します。生活保護をすみやかに利用できるようにします。緊急小口融資の返済猶予・免除を拡充します。児童虐待やDVへの相談体制を強化し、被害者の生活支援を行います。


⑤大企業への支援は、雇用と下請け・関連企業への社会的責任を果たさせるために

 大企業であっても倒産を回避するための支援が必要になることは否定できません。その支援は、雇用と下請け・関連企業への社会的責任を果たすことを目的にしなければなりません。これまでの自民党政治のように、大企業への支援=公的資金投入と引き換えに、労働者のリストラ=雇用破壊を条件とするようなことは、絶対にやってはなりません。



(3)消費税を5%に減税する。緊急に免税事業者を拡大する


 消費税減税は、コロナ危機で痛めつけられている家計を助け、低所得者や小規模な事業者への大きな支援となります。


 ――消費税を5%に減税します。


 ――小規模な事業者の支援策として、免税事業者の売り上げ基準を年間1000万円から3000万円に戻します。














提言その①、その③はこちら👇

1、感染流行の「第2波」に備え、医療と検査体制を抜本的に強化する

3、財源――当面は、国債で手当てし、償還財源は応能負担原則で


原文は日本共産党ホームページをチェックしてください。https://www.jcp.or.jp/web_policy/2020/06/post-841.html

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